CHEVROLET CAMARO Z28 CONVERTIBLE(4th-F)
1996
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1967年にデビューしたカマロは、ライバルのフォードマスタング等と、俗に言う『ポニーカーウォーズ』を繰り広げながら、それでも確実にアメリカのスペシャリティカーを代表するクルマへと成長しました。
四角くて強面(コワモテ)の3rdカマロの後を受け、4thカマロは1993にデビュー。驚くほどキープコンセプトな内容と丸くなった概容、しかし『ワイド&ロー』、『ロングノーズ&ショートデッキ』という『お約束』はしっかり守った4人乗りのスペシャリティカーです。『曲がらない』、『止まらない』と揶揄されても、それを補って余りある『パワー』、『トルク』、そしてなによりも『迫力』が存在しています。リミテッドスリップデフ(LSD)を切るといとも簡単にホイルスピンへ移行し、低速からグングンとクルマは前に進みます。何かこう明瞭な仕組みで、太いトルクが太いタイヤを伝わって車体を前に押し出しているのが、運転していると良くわかります。それもそのはず、Z28(前期)の心臓は兄貴分、コルベットの第4世代、C4のエンジンユニットを奢られているのです。ユニット名は『LT−1』(C4自体は1984〜1996までの生産。うち基本的に〜’91が『L98』、’92〜が『LT−1』。実はこの名称、1970年代に活躍したエンジンユニットの名称を復活させたもの)。
パワフルなエンジン(実際にはコルベットのものにデチューンが施されています)と『アク』の強いフロントフェイス、大胆なスタイリングで4thカマロも多くの人間を虜にしました。INDY500のペースカーに選ばれると言う名誉も与えられました。逆に、不名誉なことに日本のテレビドラマなんかを見ていると『オンナ好きな(社長等の)息子』が乗っているケースが多いです。当然赤のコンバーです。昔、どこかのサイトでカマロを表し、『悪そう・速そう・エロそう』とのフレーズ(?)を見かけたことがありますが、(少なくとも外見に関しては)なかなか的を射ているのかもしれませんね。余談でした。
※ 以下にご紹介する車輌は僕が中古で購入したクルマです。マフラー(詳細不明)、ローダウンサス(詳細不明)、SPARCOシートが変更されており、カマロレターが貼られていました。また、リアシートの背もたれとトノカバーは付属しておりませんでした。
タイヤ&ホイールは前後同じです。16インチの245/50。タイヤ幅は文句無し、ただ今の目で見ると16はツライような・・・
4thカマロ(前期型)の大きな特徴、『彫りの深い目付き』ですが、一説には正面衝突の際、ライトユニットまで被害が及ばせない為、というのがあります。例えば夜間のアメリカ大陸横断中に正面衝突をしても、その後、安全に明るく走行が可能・・・ちょっと怪しい説です・・・まあ、それが結果として類稀なるカマロヅラを生み出したのなら文句は有りません。こんなにカッコイイ顔なのですから。
左右のバイザー裏にあるレバーでロック解除、ボタン一つの操作で簡単にソフトトップを作動、手軽にオープンエアーを手に入れることが出来ます
(ほぼ一直線のボンネットフード→フロントガラスのラインにもご注目)
本来であればこの後『トノカバー』を被せるのですが中古購入時、付いておりませんでした
5700ccを超える排気量、LT-1ユニットからのサウンドをオープンエアで楽しむのはなかなかの贅沢。ただし、マフラー交換のせいもあり、走行中は助手席のヒトとの会話はクローズド状態でも困難・・・しかし、アクセルペダルに右足をそっと乗せているだけでかなりの高速クルージングも楽にこなします。
左の写真はテールランプをブラックアウトしていたころのもの。『内股』が目立ちます・・・
スパルコシートはホールド性は確かに良かったのですが、あまり気に入ってはおりせんでした。純正をネットオークション等で探すもなかなかデダマが無く・・・
歴史ある『Z28』のエンブレム。アメリカにはさらに強力な『SS(スーパースポーツ)』というグレードも(日本正規輸入設定無し)
V8OHV『LT−1』ユニット。アイドリング状態ですらブルンブルンとボディを揺らすほどです。
また、よく見ると空気がフェイス前面から導かれていないことが判ります
(トランクは結構広く、某日本映画では死体を積むシーンも・・・)
内装は実にアメリカン。チープです。誉めてます
エアバッグ付きステアリングは握り心地がかなり良く、スピードメーターは240km/hまで刻まれます
僕の大好きなチープステレオ(?)と助手席。助手席の足回りは意外と狭いのです。足元に転がっているのはデジカメバッグです
重くて厚くて、一般的な駐車場では全開に出来ないドアと、大人どころか子供でも狭そうな後部座席(背もたれは外してあります)
定員数は決して『4』ではありません、あくまでも『2+2』なのです
前期型に限って言うと、〜’96と’97年型で内装が大きく違います。’97年型の内装はマイナーチェンジ後の’98〜にそのまま採用されます。
僕はこのクルマが本当に好きなんだなあ、という結論に帰結しました。ドカンと踏めばドカンと進む。ギュッと踏んでもギュッとは決して止まらない。北海道の冬には決して向かない、ヘッドライトは暗くて夜間走行が心許ない、でも好きなんです。一言で言うと『迫力』でしょうか。馬力でもトルクでもない、『迫力』が好きなんです。